湾岸戦争からマンション売買は活性化されていたのかもしれない

おおよそ2000年代初頭のことでしたが、「湾岸戦争」という言葉が週刊誌や新聞の見出しを飾ったことがありました。ペルシャ湾のことではなく、東京湾岸における超高層マンション大量供給のことです。
「需給から考えて売れ残るに決まっている」
「埋め立て地に住むなんて普通は考えられない」
「液状化で倒れる」
「高い所に住むと精神に異常をきたすそうだ」
「子供を作れない身体になるらしい」
などなど、明らかな虚偽も交えて、まあ大変なネガティブキャンペーンが行われたものです。

あれから10余年──その超高層マンション街はどうなったのでしょうか。
まず、売れ残りはしませんでした。今になって思えば、実は値付けが安すぎたのでしょう。じっさい築10年の中古価格が、新築当時より高くなっている物件が多いようです。節税対策で買った人は、逆に高くなってしまって、頭を抱えているかもしれません。
また、倒れることもありませんでした。記憶に新しい、2011年3月の東日本大震災でも、人的被害は確認されていません。本当のところ、超高層ビルは、ああいう遠くの大地震にめっぽう弱いはずなのです。「長周期地震動」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、高い建物はゆ~らゆ~らとした波に共振してしまう。逆に直下型のビリビリビリという地震波に、ビルは強い。つまり、3・11で一番苦手なタイプの地震を食らったのに無事だったのですから、お墨付きを得たようなものです。
液状化も関係なかったでしょう?超高層が建っているのは、目に見える地面ではなく、杭を打ち込んだ先の岩盤層ですから、地表面が液状化してもビルそのものは倒れないなんて、建築関係者はもともと分かっています。なお、本当にやってはいけないのは、軟弱地盤に戸建て。戸建ては地表にくっついているので、液状化したら家が傾きます。分かっていたのに……浦安住民はかわいそうでした。
そして、高い所に住んでも人間は大丈夫だったようです。子供が産めないどころか、子供が増えすぎて学校が不足。例えば港区芝浦地区では、移設した芝浦小学校だけでは足りず、第二芝浦小学校を作る計画まで打ち出しました。少子化とはどこの話といったところ。

こんな現状を見て、あの当時「湾岸戦争」の記事を書いた人たちは、どう思っているのでしょうか。気にもしていないのかな。
しかし、これから家を購入する人たちには知っておいてもらいたいのです。週刊誌や新聞の予想がいかにいい加減かを。自分の家は必ず、自分の目で、自分の知識で、自分の責任で選びましょう。

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